社内で『チームが機能するとはどういうことか』の読書会をやっています
これは feedforce Advent Calendar 2016 の19日目です。ひとつ前は mizukmb の わたしのGit/GitHubの使い方 でした。冒頭の写真、HKKBにカタカナのテプラが貼ってあるだけで「これは偽物なのかな?」と思わせる雰囲気が私は好きです。
さて私は、社内で書籍 チームが機能するとはどういうことか の読書会を社長や取締役から現場のエンジニアまで、様々な役職/職種の人で集まって開催していることについてお伝えしたいと思います。ちなみに本の内容についてはほとんど触れませんのでご了承ください。
経緯など
読書会を開催する前の状況は以下のような感じでした。
- 個人として本は持っているが内容はつまみ食いした程度
- 心理的安全性や「許可より謝罪」は理解している
- 新人エンジニアがSlackで「すみません」とか前置きしようものなら、先輩が「謝らなくていいんだよ」とフォローしてくれるような状況
- だが他の職種も交えたチームとしては、どこか一体感がないという課題意識がある
「もっと会社全体としてのチーム力を高めていかないと組織として先に進めないのではないか?」
漠然とですがそんな想いがあったので、見切り発車で「読書会やろう」とQiita:Team上で宣言。幸いにも賛同者が集まったので企画/開催する運びとなりました。
読書会の形式
現在、以下の形式で読書会を運営しています。
- 週1回1時間
- 参加者は8-10名ほど
- ファシリテーターは私
- 1章分を各自で読み、その内容と関連する社内の課題を付箋に書いてくる
- 読書会の場で付箋を共有し、その中からテーマを定めてディスカッション
- 最後に各自わかったことや仕事の中で試してみたいことを共有し解散
初回の読書会は大失敗
実は初回は大失敗に終わりました。
- 2,3人のチームに分けてディスカッションしてもらったが、ファシリテーター不足で議論の内容がまちまち
- 読書会全体としても何かを理解したという実感を作れず、中途半端な内容に
- メンバーから寄せられた意見に対して、こともあろうにファシリテーターの私がダメ出しをして相手を怒らせた
特に最後が致命的で血の気が引きました(その方とはちゃんと和解しています)。
でもこの失敗には理由があって、自分の中にどこか「チーミングを教えてあげる」という上から目線があったのだと思います。このことを反省し、次の回から以下の改善を加えて運営することにしました。
- 会の始めに参加者に求めるスタンスを提示/合意をとる
- 相手を攻撃/批判するような言動は慎むこと
- 意見された側も過度に批判と受け止めないこと
- ここでの発言から(査定に利用する等の)不利益を発生させないこと
- マネージャーも参加しているため
- ディスカッションは参加者全員で
それ以降は円滑な運営ができており、参加者からも「この読書会に参加してよかった」という感想を聞くことができました。特に現在営業や広告運用メンバーの業務フロー改善が進めており、その担当者がこの読書会で学んだことを参考に組織改善に進めてくれています。
また、この読書会自体が経営陣と現場メンバーの対話の機会となっており、お互いの認識の差を埋めることに一役買っていると自画自賛しているところです。
この読書会自体がチーミングの場
というわけで、
- 会社全体のチーム感を高めていきたいという問題意識から
- 読書会をやってみようという試みが実現し
- 運営上の失敗はあったもののそれを軌道修正し
- 組織力向上につながった
という結果が生まれたので、弊社は「学習する組織」としての素地があることが証明されたわけです(手前味噌)。
まぁこれは半分冗談としても、弊社では職種の垣根を越えて顧客やユーザー、社会に価値を提供するためのプロダクト開発に取り組んでいます。まだまだ道半ばですが、詳しい話を聞いてみたい!という方は、ぜひ Wantedly 等からお気軽にご連絡ください。
お次は新卒で総合職として入社してくれた 宮崎 の「feedforce登山部について」です!
参考情報など
- スクラム現場ガイド読書会@五反田
- こちらの情報から「知識構成型ジグソー法」というものの存在を知りました。ありがとうございます。
- 協調学習とは: 対話を通して理解を深めるアクティブラーニング型授業
- 「知識構成型ジグソー法」とは何か知るために読みました
- この内容を受け、以下を意識して読書会を進行しています
- 各メンバーに学びたい(関心のある)テーマを決めてもらう
- 会の終わりには各自が何かを学んでいるという状態を作る